「マチルダ」

先日読んだ「マチルダは小さな大天才」の映画化作品。ダニー・デビードが監督で
マチルダの父親役としても出演している。作品の舞台は現在のアメリカに変わっていても
読書好きの天才少女マチルダが横暴な女校長に立ち向かうという本筋は同じ。マチルダ役の
マーラ・ウィルソンはイメージ通り。マチルダの理解者となる先生ミス・ハニーは原作でも
お気に入りで、演じるエンベス・ダビドスが細身の綺麗な女優さんだったから映画を観て
さらに好きになった。巨大な女校長トランチブルが原作そのまんまのヴィジュアルで登場
するのはびっくり。この豪傑っぷりをオーバーに映像化しているのがギャグにもなっていて
笑ってしまう。豪邸で女校長にマチルダが追いかけ回されるくだりは映画版オリジナルの
部分。ここはトランチブル役のパム・フェリスの怪演とサスペンス演出が抜群に上手く
ハラハラする。マチルダが超能力に目覚め反撃していく後半は特殊効果を駆使しアイデアも
凝らした盛大な見せ場。女校長が原作以上にこてんこてんにやっつけられるのは痛快！
原色を多用したケバめの画面構成も面白い。映画ならではの派手な場面を盛り込みつつ
原作を大事に仕上げているのでラストシーンが気持ちいい。ダニー・デビードがダールの
ファンだというのがよく判る作品。チョコレートケーキを大食いさせられるところは観て
いて「おえっ!」となっちゃいましたが。前の「チャーリーとチョコレート工場」といい
ダールの映画化作品はチョコレートにトラウマが残りますな。以前id:seiitiさんにお薦め
いただいた映画でビデオがなかなか見付からず観るのが遅くなりましたが原作と併せて
楽しめました。本も新装版が出たことだし、この映画もDVD化されるといいですね。