「チョコレート工場の秘密」「ガラスの大エレベーター」ロアルド・ダール 評論社

チョコレート工場の秘密 (ロアルド・ダールコレクション 2)ガラスの大エレベーター (ロアルド・ダールコレクション 5)
映画を観た機会に原作「チョコレート工場の秘密」を再読。「ガラスの大エレベーター」は
チョコレート工場の秘密」の続編で初めて読んだ。どちらも田村隆一訳で出ていたものが
柳瀬尚紀の新訳になって最近出たもの。「チョコレート工場」の方は登場人物の名前が
イボダラーケ・ショッパー、オーガスタス・ブクブトリー等、思い切った意訳に
変わっていて最初は違和感があった。読んでみれば言葉遊びや文章のリズムを
活かした訳で田村訳とはまた違う面白さがある。「ガラスのエレベーター」は
想像力とナンセンスな文章が炸裂していく様子がたいへん楽しい。
困るのは訳者あとがきで以前の田村訳を引き合いに出してはあげつらい、自分の翻訳は
英語力があって上手いだろうと言わんがばかりの自画自賛は読んでいて嫌な気分になる。