「SAW2/ソウ2」

ソウ2 DTSエディション [DVD]
梅田ナビオTOHOブレックスにて観賞。「ソウ―SAW」の続編。
前作の監督・脚本チームは製作側で監督はダーレン・リン・ブーズマンに代わっている。
今回は8人の男女が出口の無い館に監禁され命がけの脱出ゲームに参加させられる。
館には遅効性の毒ガスが満たされ2時間以内に解毒剤を手に入れ脱出しなければ全員が
死んでしまう。一方、刑事エリックは連続殺人犯「ジグソウ」のアジトを突き止め
捕らえたものの現場にはモニターがあり監禁された8人の姿が映っていた。8人の中には
エリックの息子ダニエルが…。館内部で脱出を試みる8人の行動と、館の場所を知ろうと
「ジグソウ」と対決するエリックのパートが交互に描かれる。劇場に来たのをいきなり
後悔させるショッキングな場面から映画は始まる。1作目は全編の緊張感が素晴らしかった
のに今回は残虐場面やショック演出がエスカレートしてる部分が目立つ。また前作にあった
犯人との知恵比べはどうかというと脱出を試みる8人は与えられた謎を解こうともせず
行き当たりばったりな行動をして自滅していくだけ。刑事と「ジグソウ」の交渉も禅問答の
ような会話が続きいまいち面白みがない。


「ソウ」も2作目にして知的な企みを失い、ただの残虐ホラー映画になってしまったのか?
しかし、しかし終盤における怒涛の展開にいたってこの2作目の真価を知ることになる。
1作目の登場人物が一部再登場し仕掛けが繋がっているだけではない。この作品には前作を
観てラストのどんでん返しに驚き、「もう2度とあんな手に引っかかるもんか」と思って
劇場に来た観客を引っ掛ける企みがちゃんとあった!!しかも用意周到な伏線を張った上で…
ラストシーンへの持っていきようにはしてやられたと歯噛みをする思いが込み上げる。
舐めてたら見事に足元を掬われてしまったよ…完全な負けです。
これ一本だけ観ると捻りのあるホラーとしか見えないかもしれない。作り手の仕掛けた
知的ゲームに参加するには前作を観ていた方がより面白い。
徹夜明けの草磲剛みたいな顔した例の人形も再登場、何度見ても気持ちが悪い。