「セルラー」

セルラー [DVD]
千日前セントラルにて観賞。デヴィッド・エリス監督。もともと「ネバーランド」を
観たくて出掛けたのだが劇場に着いてみたら公開が終っており、やけになってそのまま
現在公開中の「セルラー」を観て来たわけ。高校教師ジェシカ(キム・ベイシンガー)は
ある朝、突如乱入してきた男たちに拉致監禁される。犯人たちは監禁部屋にあった電話機を
破壊して出ていくがなんとか配線をいじってみると海岸でナンパに夢中の青年、ライアン
クリス・エヴァンス)の携帯電話に繋がる。半信半疑で電話を受けていたライアンは
彼女の生命の危機を知り奔走する。行動力はあるが頭が切れるわけでもないライアンが
携帯からの情報のみでいかにジェシカを救い出すか?というのがこの映画の面白さ。
携帯電話を使ったサスペンスということでジリジリした展開を予想したが冒頭から画面は
常に動き止まることを知らずアクションも豊富に疾走する。犯人グループはジェシカの夫と
子供にも魔の手を伸ばし、なんとかライアンは先回りをして危険を知らせようとするのだが
圏外の場所に行けない、バッテリー切れ、混線などに悩まされる。「絶対に切れない生命線
となった携帯電話」が抜群のスリルを生みだしており、身近な携帯電話の機能が徹底的に
活用されてるのも見事。そんなややこしい事態ライアンが頑張らんでも警察に任せちまえば
いいんでないの?という突っ込みどころもシチュエーション作りをやっており上手く
回避している。エンド・クレジットまで携帯画面、というのはやりすぎな気もしたが。
ライアン役のクリス・エヴァンスがなかなかユーモアを出しており緊張感をほどよく緩めて
楽しい作品にしている。キム・ベイシンガーも熱演なのだが泣きじゃくってくしゃくしゃな
顔ばかりどアップで撮ってるのはなんだか気の毒で観てる方が辛くなってしまう。