2004-07-08から1日間の記事一覧

「腰痛放浪記 椅子がこわい」夏樹静子 新潮文庫

ミステリー作家として著作も多く名の知られた作家なのになんと夏樹静子を読むのは初めて である。これはミステリーでも小説でもなくノンフィクション。1993年から3年間、著者は 原因不明の激しい腰痛に悩まされる。椅子にも座れず外出さえおぼつかない。何…

「ヴァイブレータ」赤坂真理 講談社文庫

語り手はフリーライターの女性。冒頭「あたし」の自虐的で爛れた生活と、 悲鳴をあげんばかりに追いつめられた精神状態が(彼女は幻聴にも悩まされている) 畳み掛けるような文章で一気に綴られる。コンビニで知り合った男のトラックに便乗、 男と会話やセック…