イラストの元ネタについて

雨の殺人者  チャンドラー短編全集 (4)   創元推理文庫 (131‐6)
答えはレイモンド・チャンドラー短編全集の4巻「雨の殺人者」。現在は書影のデザインに
統一されていますね。以前の版はそれぞれの巻に違った犯罪映画風のイラストが描かれて
いたのですよ。レイモンド・チャンドラーは今でも大好きな作家で最初は白山宣之の絵に
惹かれて読んだのです。SF映画しか観なかったおれが古いノワール映画を観るようになり
幅が広がりました。本の内容だけではなく装丁やイラストにまで思い入れがある。だから
本を捨てることが出来ない。気が付いたら部屋が本に埋まる。今後もこの循環は続くような
気がします。もちろんこの思い入れはおれの個人的なもので現在のカバーが悪いという訳
ではありません。むしろ時代によって装丁が変わったり改訳されることで作品が書店に
生き続くことが大切だと思っています。模倣ではありますが絵の形で思い入れは表せた気が
しますし、ここに公開した。それに当時の装丁の本はまだおれの本棚に残ってますから、
それでいいんじゃないかな。表紙が変わっても作品の内容は同じ。稲葉明雄による訳文が
素晴らしくチャンドラーの世界を味わう読者がこれからも増えて欲しいですね。