「ルパン三世−セブンデイズ・ラプソディ」日本テレビ 金曜特別ロードショー

TVスペシャル ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ 限定版 [DVD]
もはや出来が良い作品を期待することはすでに無くなり、ぶっ壊れてる様を見て
確かめるのが恒例になってしまった夏のTVスペシャル。本年はどうかというと
「んー?話が読めねぇんだけど」「もっとデザインに金掛けろよ」。作中のルパンが
吐く台詞をそっくり返してやりたいような仕上がりでございました。始めから割切ると
予想通りのものがあるので2時間は十分楽しめたかな。一応、録画はしておいたが
ビデオを見返すことは無いだろう。デジタル処理で作ったのっぺりした画面が多く
全体的に動きが固い。ルパン一味とゲストキャラクターの絵柄が違いすぎるのが変だ。
話が詰まるとルパンが都合の良い秘密兵器やアイテムを出すのも、ここ何作か続いてる
パターンで「ドラえもん」みたいになってきた。敵に薬飲まされると自白剤と検出して
吐き出すってお前は人間アンチウィルスソフトかよ。三輪タクシーのカーチェイス
タイ映画「マッハ!!!!!!!!」の真似がしたかったんだろうか?中途半端な二次創作を
本家本元が作ってるようなもんだな。作り手がヤケクソになってる空気がなんとなく
漂っており、特にあれだけ石川五右衛門のキャラクターが蹂躙されてしまうとかえって
気分が良いくらいだ。長い間やってるシリーズだからキャラのイメージ保とうとする
よりはぶち壊しにしていった方がいいのかもしれない。今のところ作品そのものが
壊れているだけなのが問題ではある。来年はどうなることやら…。もしかしたら今回は
案外良い作品に仕上がってるのでは?と少し良い方の期待も持ちながらブラウン管に
向かうことになるんだろうな。年々、銭形警部役の納谷悟朗の声が露骨に衰えてるので
心配だ。考えたらこの人、35年銭形警部の声を続けてやっているわけか。
凄いな。