「レッド・ダイヤモンド・チェイス」チャールズ・ベノー ハヤカワ・ミステリ文庫 

レッド・ダイヤモンド・チェイス (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ビール工場をクビになった青年が叔父の死の真相と伝説の赤いダイヤモンドを追う、という
お話。訳者あとがきによると著者は旅行好きなようでカサブランカ、カイロ、シンガポール
と舞台は移り変わる。旅行記の面白さはあっても描写がくどいだけで風物を感じさせる
ものでもない。スケールの大きさに反して小説としての作りが小さくアクションはぬるいし
ミステリーとしての仕掛けがいくらなんでも粗すぎるのにはまいった。初邦訳の作家に
手を出してみたら見事に空振りだった。