「小説ルパン三世」 原作・監修モンキー・パンチ 双葉ノベルズ

小説ルパン三世 (FUTABA・NOVELS)
ルパン三世」を5人の作家(大沢在昌、新野剛志、光原百合、樋口明雄、森詠)が競作した
アンソロジー大沢在昌次元大介主役のガン・アクションというのはいかにもだし、
光原百合は金庫師との対決を描くミステリー。樋口明雄は山林のサバイバル活劇、森詠は
意外にも鎌倉時代へのタイムスリップもの。新野剛志だけがこれまで未読の作家だったが
印象と違ってコミカルなドタバタ調。それぞれに作品のトーンは違ってもルパン一味の
キャラクターたちはイメージを守って書かれているので不思議と統一感がある。
どれも肩の力を抜いて読めるものでバラエティに富んだ新シリーズを観ているかのように
楽しめた。ルパン三世の小説版はこれまでにもあったけど、おれはこの本が初めてだし
絵柄や声をあてはめながら読むのはちょっと新鮮だった。