「DEATH NOTE」1〜3巻 原作・大場つぐみ 漫画・小畑健 集英社ジャンプ・コミックス
「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」死神が人間界に落としたデスノート。
ノートを拾ったのは成績優秀な高校生・夜神 月(やがみ ライト)だった。
第1話、ライトが社会の悪を一掃すると決意、デスノートを使って凶悪犯を次々と粛正。
第2話で不可解な犯罪者の死が国際問題になりICPOが動きはじめる。
冒頭から無駄のない展開でいきなり大風呂敷を広げてしまう凄さ!
「世界の迷宮入りの事件を解決してきた」という謎の男「L(エル)」がライトに挑戦、
2人の対決がここに始まる。頭が切れ用心深くプライドが高い両者の丁丁発止の駆け引きは
台詞一つ読み逃せない密度。特に3巻の監視カメラを通しての、裏のかき合いには手に汗を
握った。デスノートも万能ではなく制約があり、それをいかにクリアするか?という
頭脳ゲームもなかなかに面白い趣向。これだけ頭脳戦、心理戦がメインの少年漫画も初めて
読んだ。明かにこれにはミステリーの醍醐味が盛り込まれており「ルパン対ホームズ」
のような知能犯と名探偵の対決!というプロットはミステリー好きとしては燃えるものが
ある。ただミステリーは事件がいかに「解決」されるかが重要なポイントで、この作品は
ラストを迎えたときの着地点次第で評価が大きく変わると思う。今はラストより急展開を
迎えた3巻の続きの方が気になるけどね。続刊が待ち遠しい。